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地域でいちばんピカピカなホテル
おはようございます、接遇コンサルタントの磯貝和美です。
お久しぶりのおススメ本のご紹介は「地域でいちばんピカピカなホテル」。
株式会社川六、代表取締役社長の宝田圭一さんの著書です。
老舗旅館だった川六をビジネスホテルへの業態転換で大成功して
現在はビジネスホテルの再生事業を行っていらっしゃいます。
宝田社長が徹底的に見直したのは「あいさつ、そうじ、でんわ」だけ。
この3つを変えたらスタッフ、施設、お客さまがピカピカニコニコ輝きだしたそうです。
挨拶、掃除、電話の3つに共通していることは何でしょうか?
そう!昨日入った新人さんでもたちまちナンバーワンになれる項目です。
川六の経営方針でもあるこの3つの項目を
「誰にでもできることを、誰にもまねできないレベルで徹底すること」だそうです。
本当にそうですよね。
接遇に意識を向けているお店でも「挨拶」はバッチリのところが多いですが
「掃除」と「電話応対」にはまだまだ力をかけるべきだと感じます。
川六が旅館再建のために取り入れた施策は4つ。
1)「お客さまアンケート」を回収し、サービスに活かす
2)経費をできるだけ削減する
3)旅行代理店への依存をやめる
4)「あいさつ、そうじ、でんわ」を徹底する
このなかの1と4はどこのお店でも活用していきたい項目ですね。
接遇とはお客さまの心地よさを創造することが大切です。
でも、お客さまの気持ちはお客さまに聴くのが一番ですよね。
嬉しいお声もお叱りのお声も日ごろのサービスの結果です。
自分たちが提供しているサービスの結果を知らない状態で働くのと
結果を知ったうえで働くのでは、スタッフのやりがいに大きな差が出ます。
お客さまの声を聴けることでスタッフが成長してくれますし
他のスタッフの接遇を「他人事」から「自分事」として捉えられるようになります。
ミーティングや朝礼でお客さまの声を共有することを続けていけば
お客さまにとって嬉しいサービスをどんどん提案してくれるようになりますよ。
川六で実施しているお客さまの声を聴くためのしくみは
お客さまアンケート、改善シート、ヒアリングの3つだそうです。
「アンケートならうちのお店もやってるよ」という方が多いと思います。
では、そのアンケートの回収率はいかがでしょうか?
お客さまの言葉で答えていただく記述スペースの回答率はどうですか?
飲食店ではアンケートがテーブルに置いてある場合もあれば
お料理を提供したときに、スタッフさんから渡されることもあります。
私がテーブルに置いてあるアンケートに答える割合は0%に近いです。
担当してくれたスタッフさんのサービスがめちゃくちゃ素晴らしかった!
もしくは、その逆の状態が起こったとき。
どうしてもお店の人に伝えたいと思ったときは書くかもしれませんが・・・
そして、スタッフさんから渡された場合は10%未満でしょうか。
そのスタッフさんのサービスが良くて、にっこり笑顔でお願いされたら書きますね。
川六でも回収率を上げるためにキャンディーを用意したこともあったそうですが
結局は「アンケートにご協力ください」と笑顔でお願いするのが一番だったとのこと。
お願いの仕方とアンケートの回収率は比例しているそうですよ。
回収したアンケートをもとに全スタッフが月に1枚以上の改善シートを記入して
会社に改善策を提案するということが義務づけられています。
そして、月に1名以上のお客さまに直接ご意見を伺うことも行っています。
宝田社長も毎月各ホテルから集められた1300枚のアンケートを2回は読んで
現場にある「お客さまの真実」をしっかりと受け止めるようにしているそうです。
このように会社として徹底的にお客さまに向き合う仕組みを作ることで
どんなスタッフでもお客さまの視点で考えられるように成長してくれますね。
長くなったので続きは次回。。。
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2017年12月
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