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ホテルで比較的お手頃価格のフルコースを頼んだとき。
前菜の野菜ディップと一緒に4種類のソースが出てきました。

写真のように4本のスプーンを置いてくれたのですが
「スプーンいる・・・?」と心のなかで突っ込んでしまいました(笑)

セッティングをしてくれたスタッフさんが立ち去ったあと
そっとスプーンをよけているところに支配人が通りがかりました。

私のグラスにお水を注ぎながら「スプーンいりませんよね」と。
苦笑いの支配人、理由を添えて指導して差し上げてくださいね。

彼なりに考えた結果のサービスであればそこは認めてください。
そして、理由を伝えるとともに好ましいサービスを教えましょう。

理由や考え方を伝えずに方法論だけを教えてしまうと
場面を変えて、かたちを変えて、同じようなことを繰り返します。


複数人で一緒に使うのであればスプーンは必須ですよね。
ただし、スプーンの種類と置き方には工夫がほしいところです。

お家の食卓ならこの置き方でも良いと思いますが
お客様は見栄えも含めた全てに対してお金を支払うわけです。

スプーン置きを使ったり、小さめのグラスに入れたり
ティースプーンの使いまわしではなく、別の種類にするなど。

少し工夫をするだけで印象はガラッと変わりますよね。


このように起こり得る状況と理由をしっかり伝えることで
本人の考える幅が広がり、次回のサービスにつながります。

ちなみに、おひとり様ならこのセッティングで十分ですよ。

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以前、大手レストランチェーンがテレビで特集されていました。

業態で言えばファミリーレストランですが
接遇面(料理、接客)のクオリティを上げて巻き返しを図ったお店です。

客単価も少しお高めなので大人向けのファミレスでしょうか。

このレストランでは各テーブルの呼び出しベルがありません。
「お客様に呼ばれる前に伺います」という姿勢の表れだそうです。

一つひとつのサービスにこだわりがあり素晴らしいのですが
これだけの店舗展開をしていると困難なのが「浸透」と「統一」です。

実際、私の事務所近くにある店舗ではほぼ気づいてくれません(笑)

お客様のなかに何も前情報がなかったとしたら・・・
ベルを置かない姿勢やたまに気づいてくれることを評価してくれます。

世間一般のファミリーレストランのイメージをもとに
それらのお店に比べて良いサービスを提供してくれていると感じます。

ただ、テレビなどで大々的に公表をした結果
お客様のなかの「当たり前ライン」がグググッと上がるわけです。

他のチェーン店と比べてレベルの高いサービスをしていたとしても
出来ていないこと(約束が違う)にフォーカスしてしまうものです。

プラスの行動があっという間にマイナスの評価を生み出してしまいます。

もちろん、全ての店舗の全てのスタッフのサービスレベルを
一気に引き上げるのは至難の業、というより不可能に近いと思います。

そこに各店舗の店長やSVが危機感を感じているかどうか。

ひとつの場所(本部)から全店舗を変えることは困難だったとしても
ひとりの店長やSVが自分たちのお店を変えることは難しくありません。

店長、SVが最大限に能力を発揮できる仕組みづくり。
どのような規模の会社でも変わらず、大きな課題ではないでしょうか。


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皆さんのお店に妊婦さんが来店されたとしたら・・・
どのようなサービスを提供なさいますか??

お店としてルールを決めていらっしゃるでしょうか。

座りやすい席にご案内をしたり、
クッションをお持ちしたり、膝かけをご用意するなど。

これらのサービスは比較的多く受けることができました。

でも、妊婦を経験した私が一番欲しかったのは
「妊婦が控えている食材に対する知識」だったのです。

飲食店のホール、キッチンスタッフの皆さん。
妊娠中に控えたほうが良いと言われる食材をご存じですか?


 ★生の魚介類
 ★生肉
 ★マグロ
 ★生卵
 ★チーズ
 ★カフェイン


上記は代表的なものですが、
皆さんのお店のメニューと照らし合わせてみてください。

カルパッチョ、パテ、生ハム、チーズ、ハーブなど。
これらはイタリアンの前菜でよく出てくる食材ですね。

カフェイン飲料の代表格と言えばコーヒーです。
でも、紅茶の方が含まれるカフェイン量は多いらしいですよ。

緑茶も烏龍茶もココアにもカフェインが含まれています。

私は自分のなかで1日1杯はOKとしていましたが
ノンカフェインのものしか飲みたくない、という方もいます。

お店の業態に限らず、一種類だけ、少ない量でもいいので
ノンカフェインの飲み物を用意しておくと良いかもしれませんね。

食材に対する細かい知識が無かったとしても
心遣いのひと言があると一気にファンになっちゃいます。


 「控えていらっしゃる食材はお有りですか?」
 「よろしければ、ノンカフェイン珈琲をご用意いたしましょうか」


妊婦に限らず、食材に制限がある方は同じかもしれませんが
自分が経験してみないと分からないことってたくさんありますね。

あなたの目の前のお客様にとって嬉しいひと言とは何でしょう。

一人ひとりがそんなことを考えながら接客をするだけで
お客様にとって特別なサービスが提供できるかもしれませんね。


参考ページ


先日、カフェでお茶をしていたときのお話です。

お客様が席を立ってレジのほうに近づくと
必ずスタッフが入口のドアを開けにいくのです。

問題なのはタイミング・・・
レジをする前に空けて自分は仕事に戻るのです。

お客様がドアを出られたあとも空けっぱなし。
その間、ドアからは冷たい風が吹き込んでます。

そして、気がついたときに閉めにいくのです。

一人だけではなくどのスタッフも同じ行動。
店内のお客様が寒いことはお構いなしですね。

わざわざドアを開けてお見送りをするというのは
Goodサービスなのに・・・マイナスに表れて残念です。

ドアを開けることが目的なのではなく
お客様にとって心地よいお見送りをすることが目的です。

もちろん、店内のお客様にご迷惑をかけてはダメですね。

お客様がレジを終えてドアに向かうタイミングで空けて
最高の笑顔でお見送りをしてこそ意味のある行動ですよ〜。

あなたのお店のスタッフの行動はいかがですか?
一つひとつの行動には「接遇」に基づいた意味があります。

ぜひ、意味のある行動を徹底してくださいね。


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飲食店では必ず訪れるラストオーダーの時間。
閉店の1時間前に設定している店舗が多いのではないでしょうか。

この時間になるとスタッフが各テーブルを回ってお声がけしますね。

「ラストオーダーのお時間ですが、追加のご注文はございませんか?」
とスタッフから言われたお客さまが取る行動と言えば・・・

 1.メニューに手を伸ばす
 2.お互いの顔を見合わせる
 3.時計をちらっと見る

皆さんのお店で楽しい時間を過ごしてくださっているお客さまほど
時間が過ぎることの速さに驚いて「3」の行動を取ると思います。

このときによく起こる現象がこちら。
「あれ?まだ10分前やん!」という時間にお声がけをしていることです。

店舗のスタッフにとっては一種のルーティン作業。
ラストオーダーから閉店作業をダッシュで行って早く帰りたいわけです。

何を隠そう、若かりし日の私はそうでした。
なかなかの長時間労働をしているので1分1秒でも早く終わりたい・・・笑

ただし、お客さまの立場としてはちょっと残念ですね。

テーブルラウンドはラストオーダーの時間からスタートしましょう。
くれぐれも最後のお客さまをラストオーダーの時間に設定しないように。

そしてもう一つ、本来の閉店作業は閉店後に行うものだとお忘れなく。

全てのお客さまがお帰りになるまではやらない方が良いですが
バイトの人数が揃っている時間に進めておきたい気持ちも分かります。

そこで大切なのは下線を引いている部分が浸透しているかどうかです。

皆さんのお店では閉店作業が最優先になっていませんか?
ドタバタガシャーン!と好き放題に音を鳴らして片づけていませんか?

お客さまがいらっしゃる間は何を大切にすべきなのか。
店長や社員だけではなく、アルバイトにもしっかりと伝えておきましょう。

お迎え三歩、お見送り七歩。
お客さまの中での店舗の印象は最後の最後に決まると言えるでしょう。


事務所の近くにある歯科医院は言葉づかいが非常に丁寧です。

過去か現在進行形で接遇コンサルタントが入っていると思いますが
丁寧すぎるのか、ちょいちょいと違和感を感じる言葉があります。

お会計が終わって帰るタイミングで受付女史が発した言葉。
「お大事になさいませ」はたまにクリニックで耳にするセリフです。

果たして、この言葉は正しい敬語なのかどうか・・・

クリニックでのお見送りのあいさつ(定番)は
「お大事になさってください」「お気をつけてお帰りください」です。

文法的にどうなのか、敬語的にどうなのか。
人によって、受け止め方によっていろいろな見解があるようです。

正しい文法や正しい敬語という視点で見ると正解だったとしても
受けとめる側(患者さま)が違和感を感じないことが大前提です。

私の周囲の人にも聞いてみると
「何がダメかは分からないけど変な感じ」という意見が多かったです。

私がお伝えするとしたらこれはつかわないかなぁ、という言葉です。

予約システムの自動送信メールの文章もやり過ぎた感が・・・
こちらは予約前日に自動で送られてくる確認のメール文章です。


 【ABC歯科から予約時間のご連絡】

 明日はお予約日を承っておりますので、
 お気をつけになってお越し下さいませ。

 このメールはお約束日の前日に
 自動的に配信されています。

 ABC歯科 ○○先生


「お予約日」ではなく「ご予約日」??
いや後ろの文章に合わせるのなら「ご予約」ですね。

「お気をつけになって」は「お気をつけて」でしょうか。

ちなみに「下さい」と「ください」は使う場面が違います。
この場合はひらがなの「ください」が正解ですね。

そして「お約束日」こそ「ご予約日」でOK。
最後の最後、署名になぜ敬称をつけてしまったのか・・・


 【ABC歯科から予約時間のご連絡】

 明日はご予約を承っております。
 お気をつけてお越しくださいませ。

 このメールはご予約日の前日に
 自動的に配信されています。

 ABC歯科 院長 ○○○○


患者さまと接する「直接的なサービス」だけではなく
このような「間接的なサービス」も大切にしていきたいですね。


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一社)日本ショッピングセンター協会が主催する
接客ロールプレイングコンテストを見にいってきました。

むかーしむかし。
某業界で資格試験の試験管&面接官をしていたので
ちょっと懐かしくなって足を運んでみました。

近畿ブロックだけでも120名ほどの参加者がいて
4日間に分けて開催されていたようです。

私がお邪魔したのは4日目の一部分。
12名の方々のロープレを見せていただきました。

審査基準に基づいて準備をしてこられたのでしょうね。
限られた時間のなかで一生懸命に取り入れていました。

良い点数を取ることと接遇力はイコールではありませんが
このような大会は上手に活用されると良いと思います。

審査基準を満たすことは接遇力向上の第一歩なので
スタッフさんたちの意識向上には効果的ですね。

私が過去に関わっていた業界では
試験を受けてランクアップすると手当てがつきました。

そこで終わっていたのでもったいなかったのですが
個々の接遇力を評価する仕組みは必要だと思います。

あと、このような大会を通してチーム力も高まりますね。

本番までの練習の時間や当日の応援など。
参加しないメンバーにも関わってもらうことになるので
予期していなかった副産物が手に入るかもしれません。


余談ですが、ロープレを見せていただくと
講師(コンサル)が関わっているかどうかは一目瞭然です。

あ、ここのお店はプロの手が入っているな。
ここのお店は自分たちで頑張って考えたんだろうな、と。

どちらが良いかは分かりませんが・・・
いい点数が取りたいお店はプロの手を入れるのもありですね。

その場合は、試験管を経験している講師が良いですよ。
試験管が採点の時に見るポイントをよく知ってますからね(笑)


本日は言葉づかいのなかでも「ものは言いよう」という切り口から・・・


テーマ 「クッション使われますか?」


先日、とある飲食店でこの言葉をかけてもらいました。

こちらは一番シンプルなていねい語を使用した表現ですが
お客さまへの接遇表現としては今一つですよね。

では、「クッションをお使いになりますか?」はどうでしょうか。
尊敬語をつかうことで丁寧さがワンランクアップしました。

こちらは接客者がよくつかっている表現ですね。
では、お客さまを主語にしている表現を少し変えてみましょう。

「クッションをご用意いたしましょうか?」に婉曲話法を加えて
「よろしければ、クッションをご用意いたしましょうか?」とすると。

主語が接客者に代わり、受け取る側の印象が変わりませんか?

このように主語を変えることで接客者の主体性が伝わります。
お客さまが無意識にキャッチするメッセージに差がつくのです。

私たちが何気なくつかっている言葉。
上手につかうことでサービスの質を上げることができますよ。


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皆さんはお店を利用するときに「紹介」を使ったことがありますか?


 家の近くで良いお店を探している
 特別な日を過ごすのにお勧めのお店を探している
 ○○科で腕のいいお医者さんを探している


お店や病院などを探すときの一つの手段としては
身近な人や詳しそうな人に紹介してもらうことがあると思います。

では、実際に紹介してもらったお店や病院にいったときに
お店の人に「●●さんの紹介です」と伝えるとどうなるでしょうか?


 常連さんしか知らない裏メニューを教えてくれる
 ドリンクやデザートのサービスをしてくれる
 ●●さんつながりの共通の話題で話が弾む


このようにちょっとした特別扱いをしてもらえるかもしれません。
「紹介です」と伝える人には少なからず下心がありますよね〜(笑)


では、逆に接客者としてはどのように応対をするべきでしょうか。

お越しになったお客さまや紹介者の方に喜んでいただくためには
これらのちょっとした特別扱いをすることも一つだと思います。

ただし、紹介だと分かる前とガラッと態度が変わらないように・・・


意地悪ばーさんの私はあるお店で試してしまいました。
知る人ぞ知るというお店で一般のお客さんはあまり来店しません。

なので、たまに立ち寄ると店内が少し不思議な空気になります。
(スタッフの心の声 「あれ?一般のお客さん?誰かの知り合い??」)

商品を見ていると一人のスタッフさんが声をかけてくれました。
残念ながら、気持ちのよい雰囲気ではありませんでしたが・・・

私の欲しい商品が店頭になかったので尋ねると
「ここには置いてないんで取ってきますね」と奥に行かれました。

うーん、知り合いが接客研修をしているはずなんだけどなぁ。。。

いくつか商品を持ってきて説明をしてくれるというので着席。
そこで「誰かの知り合いですか?」と聞かれたので答えちゃいました。


 私 「●●さんのお友だちです」

 ス 「●●さんはお客さまにたくさんいるので・・・」

 私 「・・・研修を担当している●●さんです」

 ス 「あっ!そうなんですか」

 私 「◆◆店の○○さんには仕事でお世話になってます」

 ス 「あ・・・●●さんと同じ業種の方ですか」

 私 「はい、そうですよ」


そこからガラッと接客が変わったことは言わなくても分かりますよね(笑)

お客さまにとって良いギャップはもう一度来たいお店を作ります。
逆に、悪いギャップは二度と行きたくないお店を作ってしまいます。

これと同じことが常連さんと一現さんが混在する店内ではよく起こります。
常連さんも最初は一現さん、双方が特別感を感じられるサービスが必要ですね。



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元地元の学園前でお客さまと打ち合わせをした帰り道。
お腹がすいたのでフラッと立ち寄ったお店での出来事です。

こじんまりとしたショッピングモールの中にあるお店。
選択肢が少なかったので、ここでパスタを食べることにしました。

カウンターに案内をしてくれたときにまず一言。
「よろしければ、お隣の椅子にお荷物を置いてくださいね」と。

おっ!気持ちのいい声かけからスタートですね。

注文をした後におひとり様が取る行動と言えば・・・携帯チェック。
スマホ世代の8割はこの行動を取るのではないでしょうか(笑)

私が携帯を手に取った瞬間に雑誌が差し出されました。
「よろしければ、お読みになってください」と美容院のようです。

このサービスはちょっと意表をつかれました。
10年ほどおひとり様ランチの経験がありますが初めてです。

ちゃんと私の年令に合わせた雑誌を持ってきてくれてますし
何といっても、雑誌がとても清潔なのが点数高いですね。

ありがたくこのサービスを受けさせていただきました。
そして、数分後にパン→パスタが来たタイミングで回収です。

デザートのときにもう1回来るかな、と期待しましたが残念。
確かに、平日のランチタイムに長居をされちゃ困りますよね(笑)

他のサービスを見ていると研修を受けたわけでは無さそう。
と言うことは、誰かの提案で始めたサービスなんでしょうね。

おひとりでランチに来る方は待ち時間が退屈そう・・・
それなら雑誌を用意しよう、フリーペーパーを用意しよう、など。

お客さまに意識を向けているからこその思いつきですよね。

どこの業界でも同じ、型にはまる必要はないのです。
「お客さまの嬉しい」を生み出すための発想はステキですね。

お仕事ではサービスを提供する側の皆さん。
お店を一歩出れば、クリニックを一歩出ればどこかの顧客です。

同業種だけではなく、異業種からも学べることは多いです。
普段の生活のなかでも少しだけアンテナをはっておきましょう!


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