接遇力を向上させる方法3【接遇教育の計画と実行】
「接遇力を向上させる方法1【接遇教育の進め方】」ではオーナー、幹部の意識について、「接遇力を向上させる方法2【接遇トレーナーの選定と育成】」では接遇トレーナーの選定と教育についてお話をしてきました。 工程①から④までを経ると、トレーナーたちもスタッフたちもお店の接遇力向上という共通のゴールに向かって歩みだしてくれているはずです。 このシリーズ最終回となる今回のコラムでは、接遇教育の計画の作り方とスタッフへの接遇教育についてお伝えしていきます。 |
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工程⑤「スタッフたちへの接遇教育の計画を立てる」 |
さあ、いよいよスタッフたちへの接遇教育の計画を立てるところまで進んできました。 接遇教育は進める側(トップ、トレーナー)が常に計画的に考えて、行動していかなければ受け止める側(スタッフ)の変化につながりません。 スタッフへの接遇教育の進め方も基本的にはトレーナー教育と同じ流れで行います。 では、どのように接遇教育を進めていけば良いのでしょうか。 お店の接遇力向上には全てのスタッフが関わってきますので、全員同時に教育を始められることが理想ですが、人数が多かったり、店舗数が多い場合は難しいケースもあると思います。 計画を立てる段階ではどれぐらいの期間で、どこまで変化するのか見当もつかないと思いますが、全て予想(理想)で良いので目標として設定しておきましょう。 例えば、最初の1カ月間は全てのスタッフに接遇の考え方を理解してもらう、2か月目に接遇の基礎スキルに関する知識を伝える、3か月目から顧客視点のトレーニングを始めてお店の接遇ポイントを見直していく、というペースでも十分です。 自分ひとりなら意識次第ですぐに変われますが、他者はそんな簡単には変わりません。 私が接遇教育を依頼された場合でも、工程①と②がクリアになっているお店で半年~1年、工程①から行うのであれば1~3年はかかると考えています。 『そんなに時間がかかるのか』と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一人ひとりのスタッフの接遇力を向上させるとともに、高い接遇力を継続していける仕組みを作るわけですから今日明日で成し得ることではありません。 |
工程⑥「スタッフたちへ接遇教育を行う」 |
工程⑤で立てた計画に基づいて、スタッフたちへの接遇教育を行っていきます。 どの時間帯に、どのような教育を行うとスムーズに進むのでしょうか。 ◆接遇の考え方 バックヤード等で勉強会スタイルで、時間を区切って集中して伝える方が良い項目です。 ◆接遇の基礎スキルや具体的なお客さま応対の方法 基礎スキルなどの知識は勉強会スタイルで伝える方がよいですが、接客の実践についてはお店のなかで行う方が理解が深まります。 ◆顧客視点のトレーニング 営業時間内に私服に着替えて、お客さまと同じようにお店を訪れて行いましょう。 ◆商品知識 飲食店であれば、メニューや食材についての知識、美容院や小売店であれば、商材についての知識が当てはまるでしょうか。 |
まとめ |
ここまで3回に渡って、あなたのお店の接遇力を向上させるための6つの工程についてお話をしてきました。 <接遇教育の6つの工程> ① トップが率先してお店の接遇力向上に取り組むことを決める トップが変わらない限り、何も始まりませんし、誰も変わりません。 全ての工程をお店のなかで行うというのが理想ですが、自分たちだけで行うのは難しいと思う場合や早くお店の接遇力を向上させたい場合はプロの力を借りるという方法もあります。 外部の研修会社への相談を検討したいという方は「研修会社の種類と選び方」や「あなたのお店に合った接遇講師の選び方」を参考になさってくださいね。 |
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執筆者:接遇コンサルタント 磯貝和美 |
接遇研修とコンサルティングを通じて、お客さまとスタッフから選ばれるお店づくりのお手伝いをしています。私が持ち続けているのは「スタッフが笑顔で働けるお店を増やしたい」という想いです。人育てなくしてお客さま満足は達成できません。私の役割は接遇のスキルを伝えることだけではなく、接遇力向上に必要な考え方を伝え、お店全体に接遇が浸透する仕組みをつくることです。本気でお店の接遇力向上をお考えのオーナー、幹部を全力でサポートします。磯貝和美のプロフィール 『日常のなかで見つけた接遇力向上の秘訣、コンサルティング&研修の具体例などの記事を書いています!』 |
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