オープンな仕草で振る舞いの質を高める
「あいさつの効果は表情+挨拶+お辞儀で決まる」では、お辞儀を中心にお話をしました。 ここでは、お客様に心地よく受け止めていただける振る舞い(仕草)について考えてみましょう。 お客様にとって心地よい動きのなかに「オープンな仕草」というものがあります。
接客のなかで方向や物を指し示すとき。
皆さんの手先、腕や体全体はどのような動きをしているでしょうか?
例えば、皆さんの右前方にあるお手洗いをご案内するとしたらどうでしょうか。
右手をお手洗いの方向に伸ばして「こちらでございます」とご案内しますよね。
その時の手のひらはどこを向いていますか?ほぼ全員の方が上を向いていると思います。
では、なぜ手のひらを上に向けてご案内するのでしょうか?
この何気ない行動にも意味があります。
私たちの手のひらは前身ごろ、手の甲は背中だと思ってください。
手の甲を見せて接客をすることは、背中を向けているのと同じ意味合いなのです。
このように手のひらを上に向ける動き、接客以外の場面でも使いませんか?
小さな子供さんが走ってきたら…手のひらを上に向けて両手を広げて迎えますよね。
この場面と同じ考え方で「相手を受け入れる仕草=オープンな仕草」と言われています。
方向を示すときには手のひらを上に向ける方がほとんどですが、
メニューの説明をしながら指し示すときの手のひらはどこを向いているでしょうか?
この場合は、手の甲を見せながら指で示している方も多いかもしれません。
手の甲(=背中)に加えて、指という尖ったものをお客様に向けるのも避けたいところですね。
そして、体の使い方でもオープンな仕草を意識してみてください。
先ほどの子供さんを迎え入れる体制、つまり体が開いた状態がオープンな状態です。
お客様と接するときに「体を開く」ということを常に意識していただきたいのです。
お席にご案内する場面で体を開くということは、
皆さんはどのルートをどのような姿勢で歩いて、どこに立てばよいのでしょうか。
実際に店舗でロールプレイングをしながら確認してみてください。
今までとは違う動きが発見できたり、お客様が感じる印象にも変化が見られるはずです。
今回のテーマの立ち居振る舞いも含めて、接遇の基礎である「接遇の五原則」というものがあります。 1.身だしなみ 「身だしなみは無言のおもてなし」 お客様に快適に過ごしていただくために必要な接遇の基礎スキルのお話ですので、こちらのページも併せてご覧ください。 |
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執筆者:接遇コンサルタント 磯貝和美 |
接遇研修とコンサルティングを通じて、お客さまとスタッフから選ばれるお店づくりのお手伝いをしています。私が持ち続けているのは「スタッフが笑顔で働けるお店を増やしたい」という想いです。人育てなくしてお客さま満足は達成できません。私の役割は接遇のスキルを伝えることだけではなく、接遇力向上に必要な考え方を伝え、お店全体に接遇が浸透する仕組みをつくることです。本気でお店の接遇力向上をお考えのオーナー、幹部を全力でサポートします。磯貝和美のプロフィール 『ブログでは日常のなかで見つけた接遇力向上の秘訣、コンサルティング&研修の具体例などの記事を書いています!』 |