あいさつの効果は「表情+挨拶+お辞儀」で決まる
「あいさつはコミュニケーションの導入ツール」では基本的な考え方をお伝えしました。 ここでは、あいさつの印象を高める姿勢とお辞儀についてお伝えします。 姿勢には立ち姿勢と座り姿勢の2種類があります。
ここで、ひとつ実習です。 どうでしょうか?元の姿勢から変化したでしょうか? 全く変わらなかったという方は普段から正しい姿勢が保てています。 研修のなかで姿勢についてお話をするときに同じことを行いますが、ほぼ全員の姿勢が変わります。 正しい姿勢のポイントをお話する前なのに変わるということは、改めて習わなくても正しい姿勢に対する知識はお持ちだということです。 知っているのにやっていないこと、できていないこと。 では、立ち姿勢とお辞儀のポイントをおさらいしておきましょう。 → 立ち姿勢のポイント
まずは壁に「かかと・お尻・後頭部」を押しつけるように立ってみてください。 そのままの姿勢で少し前に出て、以下の5つのポイントを実践してみましょう。 ● 足のかかとを揃えてつま先は少し開く
● 足の裏全体で体重を支えるイメージを持つ
● あごを引いてまっすぐ前を見る
● 右手の上に左手を載せ、体の前で組む
● 正対する(おへそを相手に向ける)
お仲間がいれば向かい合って、お一人なら鏡の前でご覧になってください。 → お辞儀のポイント
お辞儀には「分離礼」と「同時礼」という2種類があります。 正しいお辞儀は分離礼なのですが、現場接客では使いづらい場面が多いことも事実です。
分離礼は丁寧であるがゆえに時間がかかってお客様をお待たせしてしまうのです。
私は基本的には同時礼を行って、お見送りのときだけ分離礼をお勧めしています。
同時礼はあいさつとお辞儀を同時に行うとお伝えしましたが、少しだけタイミングをずらすことで、通常の同時礼よりも気持ちが伝わりやすくなります。 「いらっしゃいませ」というあいさつとお辞儀を行う場合であれば、「いらっ」までお客様の目を見て、「しゃいませ」と言いながらお辞儀を行います。 文字にすると難しいかもしれませんが、実際に行動してみると簡単です。
相手の目を見ることを意識することで「~ながらあいさつ」にならないという利点もあります。
そして、お見送りのタイミングはお辞儀に十分な時間が取れるチャンスです。
お客様に最高の笑顔とともに「ありがとうございました!またお待ちしております!」と。
あいさつの言葉をお伝えして、お客様の姿が見えなくなるまで90度のお辞儀で見送りましょう。
「お迎え三歩、お見送り七歩」という言葉があります。
サービス業ではお迎えしたときに良い第一印象を持っていただくことも大切ですが、
最後に行う心を込めたお見送りがお客様の印象に残り、リピート率を高めるとも言えます。
今回のテーマの立ち居振る舞いも含めて、接遇の基礎である「接遇の五原則」というものがあります。 1.身だしなみ 「身だしなみは無言のおもてなし」 お客様に快適に過ごしていただくために必要な接遇の基礎スキルのお話ですので、こちらのページも併せてご覧ください。 |
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執筆者:接遇コンサルタント 磯貝和美 |
接遇研修とコンサルティングを通じて、お客さまとスタッフから選ばれるお店づくりのお手伝いをしています。私が持ち続けているのは「スタッフが笑顔で働けるお店を増やしたい」という想いです。人育てなくしてお客さま満足は達成できません。私の役割は接遇のスキルを伝えることだけではなく、接遇力向上に必要な考え方を伝え、お店全体に接遇が浸透する仕組みをつくることです。本気でお店の接遇力向上をお考えのオーナー、幹部を全力でサポートします。磯貝和美のプロフィール 『ブログでは日常のなかで見つけた接遇力向上の秘訣、コンサルティング&研修の具体例などの記事を書いています!』 |