こんにちは、接遇コンサルタントの磯貝和美です。
すっかり涼しくなりましたね。
朝夕はそろそろ半そでを卒業しないといけませんね~。
今日は小早川護さんの「接客は利休に学べ」をご紹介します。
接遇関係の本は白っぽい爽やかな表紙が多い中で
こちらの本は真っ黒の表紙にゴールドの文字で目立ってました。
コンサルタントと裏千家茶道の師範という二つの顔を持つ小早川さんが
千利休の生み出した「もてなしの哲学」にスポットを当てた一冊です。
業績不振のイタリアンチェーン店を舞台にした物語として描かれていて
少し悲しい箇所もありますが、私自身「うん、うん」とうなずける内容でした。
接客の基本は7つのもてなす気持ち。
この気持ちが自然に接客の答えを授けてくれると。
1.人にやさしくしたい気持ち
2.人を思いやる気持ち
3.人に感謝する気持ち
4.人に喜んでもらいたい気持ち
5.人を愛する気持ち
6.人を信じる気持ち
7.人と手を取り合う気持ち
こういった気持ちを教えるのは非常に難しいですよね。
利休も言っていますが、まずは上から順番に。
私のブログでお馴染みの「子は親の鏡、スタッフは店長の鏡」です。
最初に教えたのはコップ一杯の水にもまごころを込めること。
お客さまとのファーストコミュニケーションでもある
お水とおしぼりの扱いかたに接客者の実力がでるそうです。
お客さまに提供するものでもそうではないものでも同じ。
ものを丁寧に扱う人はお客さまのことも大切にしているように感じます。
逆に、どんなに素敵な笑顔で優しい言葉をかけてくれたとしても
ものの扱いが雑な人はすごく残念な印象を持ってしまいますね~。
接客をする側と受ける側には感じ方に温度差があります。
例えば、レストランで立った状態でお水を提供する接客者と
目の前でそのお水を受け取るお客さまでは感じ方が異なりますよね。
お客さまを大切に想っていることを表現するために
全ての動きに0.1秒の余韻を残しましょう、と伝えています。
余韻を残そうと意識するだけでガラッと印象が変わりますよ。
利休流に言うと「別れの切なさが、接客の所作を美しくする」です。
利休という接客コンサルタントとの出会いによりスタッフたちが
「本物のおもてなし」とは何か、に気づいていくストーリー。
皆さんの現場でも起こりうる場面がたくさん描かれています。
読みながらふと立ち止まって自分たちの接遇を振り返る。
そんな一冊として活用していただけるのではないでしょうか。
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