こんにちは、接遇コンサルタントの磯貝和美です。
誰かと顔を合わせるたびに「寒いですね~」が合言葉。
皆さんは風邪・インフルエンザ・ノロetcは大丈夫ですか?
私もですが、不特定多数の方にお会いする仕事ですから
ものすごい数のウイルスをもらっているのでしょうね・・・
3月ぐらいまでが正念場、お互いにがんばりましょうね!!
さて、今年は定期的に本のご紹介をしていこうと思います。
人と関わるお仕事をしているあなたにお薦めの本を
接遇コンサルタントの視点で読み解いていきますのでお楽しみに☆
本日はグランドハイアット東京のチーフコンシェルジュ阿部佳さんの
「わたしはコンシェルジュ~けっしてNOとは言えない職業~」です。
今でこそあちこちで見かけるようになった「コンシェルジュ」という職業ですが
阿部さんが就職活動をしていた当時はホテルにもこのポジションがなかったそうです。
今思えば必要不可欠な寄り道だったとおっしゃる他業界での10年の歳月を経て
中学生の頃からの念願かなってコンシェルジュという職業に就かれたそうです。
コンシェルジュの元祖、ホテルのコンシェルジュに注目したドラマがありましたね。
西内まりやさん演じる新米コンシェルジュがお客様のお望みを叶えるために
バックヤードを走りまわって試行錯誤(問題勃発)しながら奮闘するという内容でした。
阿部さん曰く、コンシェルジュのサービスは「下町の商店街のおじさん」と似ているそうです。
店の前を通りかかると気軽に声をかける、おせっかいはしないけどお薦めの情報を教えてくれたり
「美人だね」とおマケをつけて気持ちよくさせてくれる、そんな気質がよく似ているとか。
コンシェルジュもおせっかいはしません。
でもあなたが望むことがあれば、望んだ以上の満足をオマケにつけてお返しします。
お世辞は言いませんが、誠意を持ってあなたを心地よくします。
コンシェルジュは慣れない旅先で温かな気安さと親身の誠意で接する「片時の友人」です。
この言葉に阿部さんのコンシェルジュマインドがギュッと閉じ込められていますね。
お客様に接するとき、自分の友人(大切な人)と接するように相手の心に目を向けているか。
「おもてなし」とは決して特別なものでもなく、難しく考えるものでもないんですよね。
あなたが大切なお友だちの誕生日にサプライズパーティを企画するとしたら・・・
笑いを取るのか、涙を誘うのか、あーでもないこーでもないと作戦を練るのではないでしょうか。
「どんな顔するかな~」「喜んでくれるかな~」とお友だちの顔を想像しながら過ごす時間は
パーティ本番に負けず劣らず楽しくてあなたの思い出に残ると思います。
さあ、パーティ本番!お友だちの反応??あなたの予想をはるかに上回って感動の嵐でした。
仕事の合間に遊ぶ時間を削ってたくさんの時間を費やした甲斐がありましたよね。チャンチャン
あなたの目の前には1日に何人のお客さまが来られますか?
何十人、何百人のお客さまにサービスをするお仕事の方もいらっしゃるでしょうね。
グランドハイアット東京のコンシェルジュデスクに届くリクエストの数は1日200~300件。
その中でもコンシェルジュに質問をしてこられるお客さまが100人以上いらっしゃるそうです。
「自動販売機はどこ?」「シャトルバスの時間は?」「中華街までどう行けばいい?」など。
その質問の多くは決まった言葉で案内できる簡単なものが多いです。
あなたのお仕事でも同じようなことがありませんか?
お客さまの質問もあなたの質問に対する回答も同じような内容が多いのではないでしょうか。
このようなシンプルな質問へ回答する時こそおもてなしマインドが試されます。
「いつもの質問」だと受け止めて「いつもの回答」をしますか?
「このお客さまからの初めての質問」だと受け止めて「このお客さまだけの回答」を探しますか?
阿部さんはおっしゃいます。
中華街への行き方という同じ質問だったとしても人によって目的も行き方もバラバラです。
少しでも早く着きたい方、風景を楽しみながら船で行きたい方、目指すお店が決まっている方。
そういったお客さまの気持ちや心持ちを感じ取り、読み取ることができるのが重要です。
コンシェルジュはこのお客さまの心持ちをひと言の質問の中から探り出そうと努力します。
たとえお客さまがおっしゃる質問の言葉は同じでも、お客さまへの答えが同じであっても
その言葉を発するまでに考えなければならないことはいくらでもあるのです。
まさに、目の前のお客さまお一人おひとりに心を向けて関わっているという姿勢の表れですね。
阿部さんがお客さまに届けたい印象は「誠実さ」だそうです。
お客さまに本気で興味を持ち、関心を寄せ、できる限り心を沿わせていこうと努めるだけでなく
あなたのことを真剣に、一番に考えていますよ、という気持ちをハッキリわかりやすく伝えること。
心からの本気の誠実さをしっかりとお客さまに感じ取ってもらえる工夫が必要です。
お客さまはとっても敏感です。
いつもの質問にいつもの回答をされ
ているのか、特別な回答を探してくれているのか。
言葉だけではなく、その場の空気で感じ取っていらっしゃるはずです。
私がお客さまなら気の利いた言葉が出てこなくても構わないです。
ただ、自分に対して一生懸命関わってくれていることが分かれば嬉しいものです。
阿部さんの他の本を買おうと思ってたどり着いたこちらの本。
「うんうん、やっぱりそうですよねー!」とうなずきながらあっという間に読み終えました。
コンシェルジュに限らずサービス業に通じる基本的な考え方がたくさん載っているので
続きは次回のブログにて・・・ということで長文なので一旦失礼いたします<(_ _)>
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